住職法話

平成29年度施餓鬼法要における住職法話

毎年施餓鬼大法要(通常「お施餓鬼「と呼ばれます)前の宗派布教師による法話とは別に、法要のあとに東光寺住職がお話をさせていただいております。平成29年度の住職法話の内容の一部を抜粋して以下に掲載いたします。
都道3.4.4.号線(通称:千ヶ瀬バイパス)延長計画に伴う東光寺再建整備事業の状況
東京都(西多摩建設事務所)との話し合い状況は、本年2月初旬に全檀家説明会を行い、それをふまえて、数回の役員会ののち、3月に東京都(西多摩建設事務所)と買収契約(売買契約)を交わすに至った。その後、青梅市と移転予定地について交渉を進め、本年9月初旬に売買契約を済ませた。いよいよ移転整備計画スケジュールにしたがって大きく動き出すこととなった。計画予定では、11月初旬にも、建物移転予定地の整地工事が始まる。今後進展状況に応じて、「東光寺だより」や「ホームページ」等で、檀信徒の方や関係各位をはじめ、広く進捗状況をお伝えしていきたいと考えている。
【注意】疑問・不明なことは関係者以外に聞くことなく、東光寺住職や副住職または役員へ直接おたずねください。
般若心経について(1)
般若心経については、普段のご法事などの折に少しお話しすることがあるので、お聞きになった個所が出てくるかも知れませんが・・・・・、このお経は、さほど長くないことから、また、唱え方に決まりがないので、お参りの方などもよく唱えているのをみかける。宗派間による違いも少ないので、仏教会各宗派合同の法要などにも使われる。はじめに「仏説摩訶般若波羅密多心経」と経題を唱える。まず、お経の入口である経題の意味を説明しましょう。最初の「仏説」は、文字どおり、「仏様曰く」とか「お釈迦様曰く」となります。次の「摩訶(マカ)」は、今ではほとんど使われなくなった「摩訶不思議(時代劇などで聞いたことがあるでしょうか?)」、「大変不思議」とか「信じられない程すばらしい」という意味。つまり、「ものすごく」とか「計り知れない程」という意味で、一時は数の単位にも使われていたらしい。ご存知のように、日本人は普段使わないような高い単位にまで名前をつけていたことは有名で、・・・、億、兆、京、垓、𥝱、穣、溝、潤、正、載、極、恒河沙、・・・などで、更に上の方にあった。次の「般若」と聞いてすぐに思い浮かぶのは、恐ろしい形相にツノがあるあの「般若のお面」ではないだろうか?ところが仏教では、「般若」は「智慧(チエ)」の意味で用いられる。この一見相反するように思えることにはつながりがある。「般若のお面」は、能楽で使われた能面で、理性をなくして振る舞った時に第三者にうつるおのれの顔だという。言い換えれば、知恵(理性)を失い、おのれの思いのままに振る舞った時の人間の形相、があのお面なのである。「波羅密多(ハラミッタ)」は「波羅密(ハラミツ)」と同じ意味で、悟りの世界に行き着く為の「修行」を意味する。有名なのが「六波羅蜜(ロッパラミツ)」で、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の六つを意識して生きていこうということ(読みと意味は、標語のページに期間限定で掲載中)。つまり「仏説摩訶般若波羅密多心経」は「御仏が計り知れない智慧の修行の教えを説いたお経」ということになろうか。(2)へつづく
【次回以降は以下の内容を予定しております】20分前後
●般若心経について(2) ●仏教の特異性(世界の宗教と仏教)について ●密教と顕教
●お数珠(念珠)とお箸やお椀 ●お施餓鬼の無縁供養とは ●戒名のいわれ ●座布団の裏表
●お経とお布施について ●真言宗(密教)のお経 ●清め塩と葬儀(仏教における死)
●お施餓鬼のいわれ ●お盆のいわれ ●真言宗(密教)の衣 ●真言宗(密教)の派
●真言宗(密教)の教えと特異性 ●自殺は天国へ行けない(東光寺ホームページに掲載予定)
●弘法大師空海が真言宗を開くことができた七不思議(1)(2)
等を予定しております。
◎都合により予定内容は変更する場合があります。
◎東光寺檀信徒以外でお聴きになりたい方は、毎年7月11日に行われる「施餓鬼大法要」に是非ご来山ください。檀信徒以外でもお聞きになれます。
◎駐車スペースは手狭ですので、なるべく公共交通機関をご利用ください。

真言宗豊山派 大柳山 月輪院 東光寺

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