仏教とお釈迦様の教え(大意)

 釈尊(お釈迦様)の俗名は「ゴータマ・シッダールタ」といい、現在のターライ盆地にあったカピラバストゥ城でシュッドーダナ王を父として生まれた。
29歳の時 次期王の座を捨てて出家し、苦行と思索・瞑想にふけり、やがて、キリスト教の「イエス・キリスト」より数百年前に悟りを開き(成道)、それを受け継ぐ弟子や信者(優婆塞=ウバソク・優婆夷=ウバイ)によって仏教成立へと流れて行く。
 その基本は、因果の理法を明確に知ることによって、物質や自我(利己主義)に対する執着から生じる苦悩から自由になること。そのための実践は極端な苦行などを避け、倫理的面を根本とした。
 釈尊(お釈迦様)の教えにより生まれた仏教は、慈悲による人間の平等を基本に、人間の価値は現実の人間の存在と行為によって決まる、ということである。仏教の最大の特徴(他の宗教との違い)は、他の宗教のほとんど全てが「神と人との関係」であるのに対し、人間自身に根ざし人間自身の生き方を根本とするところにある。したがって、仏教においては「神話」や「神」のような架空のものを崇拝しなくともよいのである。あくまで、現実に存在した「釈尊(お釈迦様)」を光と仰ぐ宗教なのである。


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